『エクリ』を読む 目次
第1章 「治療の指針」におけるラカンの精神分析技法
自我はすでに十分強い
分析は二項的な関係性ではない
なぜ自らの存在を用いて分析すべきではないのか:マーガレット・リトルが論じる解釈について
なぜ私たちは転移を解釈すべきではないのか:フロイトの同性愛女性の症例
無意識的な欲望を意識的な欲望と混同してはならない:機知のきいた肉屋の妻
不在を喚起すること:強迫症の男に関するラカンの症例
出来事
隠されたカード
夢
欲望とその欲望への軽蔑のあいだを潜り抜ける
なぜ私たちは分析主体に私たちへの同一化を推奨すべきではないのか
第2章 ラカンによる自我心理学三人衆(トロイカ)の批判:ハルトマン、クリス、レーヴェンシュタイン
精神分析を精神分析する
自我心理学の理論的基礎
自我心理学の臨床的アプローチ
アンナ・フロイトの侮辱的な分析主体
情動についての補説
エルンスト・クリス、あるいは私たちが主体の防衛を分析すべきでない理由:新鮮な脳を渇望する男の症例
セミネール第3巻でのクリス
「フロイトの「否定」についてのジャン・イポリットにおける評釈への応答」におけるクリス
「治療の指針」におけるクリス
結論
第3章 「無意識における文字の審級」を読む
ラカンの修辞学
書きもの
発話
文彩
第1 節:文字の意味
散らかった文字くず
言語学を基礎づけるアルゴリズム
思考の連なり:いかなる意味作用も持たない(しかし多くの意義を持った)差異
シニフィアンの「仕様書」
「シニフィエの横滑り」
ラカンの「引用」
言語によって自分が言っていることの真逆のことを伝えることができる
父性の謎めいたシニフィアン
隠喩について
第2 節:無意識における文字
無意識の局所論
シニフィアンの主体、あるいはシニフィエの主体
隠喩と症状
第4章 「主体の転覆」を読む
主体と知の関係
知の体制と真理の体制をひとつに結びつける
欲望のグラフ
グラフ1 の注解
グラフ2 の注解
グラフ3 の注解
完全版グラフの注解
グラフの頂点を横断する運動
結論
第5章 ラカン的ファルスとルートマイナス1
ファルスの強調
なぜファルスのことでそんなに心穏やかでないのか
ラカン的「代数」
第6章 テクストの外で――知と享楽:セミネール第20巻の注釈
発話
ラカンの初期の仕事を再訪する
前科学的な文脈における知
知と全体
数学化なしの形式化
知は享楽の欠乏からはじまる
性別化
性別化の公式
主体と〈他者〉
結論
原注
『セミネール』文献目録
訳者解説
索引